「え塾」では曜日ごとに毎月通っていただく「レギュラー講座」を中心に授業を展開していますが、年数回、外部の方にも気軽に通っていただけるよう、入会金不要の、1〜2ヶ月で完結する「短期講座」を行っています。9月から12月までの間にも、日本画・水彩・人物・油彩・デッサンとあわせて5つの短期講座を行いましたので、ここで授業の様子を振り返りつつ、授業の中で出てきた作品をご紹介させていただきます。
日本画講座
日本画の講座は2ヶ月という、やや長めの講座でしたので、テーマ選びから、下絵、本画制作とじっくり時間をかけて制作していきました。
K・Jさん作品
南天と風景の写真を構成して描かれています。Kさんはとても熱心な方で、ご自宅でもどんどん描き進めていかれました。葉や茎の表現が変化に富んでいて、画面に良いリズムを作っています。葉を緑に表現し過ぎず、黄色や赤で表現されるなど、既成概念に捕らわれない色使いが上手くいっています。背景に使われたブルーが画面を引きしめています。
人物講座
人物講座は2ヶ月間、合計8回の授業でした。今回は2週・2週・4週とそれぞれスケジュールを分け、合計3人のモデルさんを描きました。人物はとても魅力あるテーマですが、描くのもなかなか難しいですね。今回の授業では、人体表現のコツをご説明しつつ、目の前のものを引き写す事だけを目的にするのではなく、描画材の魅力や色調など、魅力的に絵作りするポイントもお話しさせていただきながら授業を進めました。
Kさんは今回、人物講座2回目の参加となりましたが、1回目の時に比べると格段と上達されました。人物の背景に張られているポスターの図柄を活かす事によって印象の強い作品に仕上げる事が出来ました。水彩の色調も綺麗ですね。
I・Hさん作品
Iさんは普段はじっくりと時間をかけて油彩を描かれる事が多いのですが、今回の講座では色鉛筆を使い、1日とか2日とか、比較的短い時間で、スケッチするような感覚で描くという目的を持って制作していらっしゃいました。下記の作品は、紙に油彩で下地を作り、その上に色鉛筆を3本同時に持って描くという荒技で(笑)描かれたものです。プロポーションなど気になるところもありますが、輪郭にこだわり過ぎず、柔らかく対象物を捉えていらっしゃるところに好感が持てます。
水彩講座&デッサン講座
残念ながら、写真を撮るタイミングを逃してしまった二つの講座。今回行った短期講座の中でも、最も外部からの参加者が多かった講座でした。気軽に始められるというイメージの水彩、基本はここからというイメージのデッサン。いずれも初心者の方には入りやすいイメージなのだと思います。受講生の大半が初心者の方達でしたので、用具の説明からじっくりと、たくさんのお話を交えながら授業を進めさせていただきました。目から鱗の話がたくさんあった、という感想もいただきましたが、絵を描く事のイメージが、少しは具体的になりましたでしょうか?難しい事もたくさんあったと思いますが、これをきっかけに是非、今後も絵を楽しんでいって下さいね!
油彩講座
「油彩の超基本講座」と命名していますこの講座では、古典的な絵の作り方を体験しながら、その中で油絵具や溶き油の基本を理解していただくというスタイルで授業をしています。今回の受講者は全員の方が、デッサンや水彩の経験者でしたので、授業の内容もちょっと難し目のお話をたくさんさせて頂きました。
Nさん作品
Wさん作品
ほとんどの方がいい感じで進めてらっしゃいました。ただ、全6回の授業の中、エスキース(下絵制作)に2週間、時間を取りましたので、油彩画を描けたのは4週のみ。もう2週程時間をかけられたらいい出来になったと思います。お時間のある方、是非お家でも続きを描いてみてくださいね!
さて、え塾では2012年も2月からスポット講座や短期講座を開催します。ご興味ある方は是非え塾のホームページをご確認くださいね!第1弾は2月10日のスポット講座「色彩の基礎知識」で、約2時間での講義です。皆さんのご参加をお待ちしています!(秋)