2013年12月18日水曜日

今年の短期講座終了しました。

いよいよ寒さも本番!という気節になってきましたね〜。早いもので今年も余す所あと2週間になって参りました。今年も多くの方々の、たくさんの作品とおつきあいさせて頂きました。いい作品・楽しい作品とのたくさんの出会いがありました。

という訳で、今年後半に行った短期講座から、授業の様子を少しお伝えさせて頂きたいと思います。

まずは11月に行った「油彩で描く花」より。
この講座では、生花をモチーフに「変化するもの」を油彩で素早く捉えるコツを中心に授業をさせて頂きました。下記はその時の受講生作品です。


そして、その時のモチーフ↓


絵のモチーフとして花はとても人気がありますが、形が複雑な上、萎れてしまったり枯れてしまったりと、じっくり時間をかけて描くのが難しいモチーフです。そこで今回は「スケッチをする」「写真撮影して資料を作る」「ウェットオンウェットで描く」などいくつかの視点から「変化するもの」に対応するコツをお話しさせて頂きました。

今回の優秀作品のひとつ↓
受講生Sさん作品より


最大のポイントは「ウェットオンウェットで描く」でした。油絵具の場合、水彩やアクリルに比べ乾きが遅いため、描くのが難しいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。ウェットオンウェットというのは、つまり、乾かさないでどんどん絵具を重ねるという技法ですが、授業ではエドゥアール・マネの花の絵をお手本にしながらそのポイントをお伝えしてみました。慣れてくると、乾いていないときや生乾きのときの表現もなかなか面白いものです。上記Sさんの作品は、ほぼ4時間ぐらいで描きあげられたものですが、筆のタッチやウェットオンウェットの利点を上手く活用して表現できています。また、資料として活用したマネの特徴である、黒やグレーや白の響きも上手く応用できた作品に仕上がりました。



続いては「人物を描く」より。人物講座はえ塾では年2回行っていますが、今回は「ジプシーの女」というテーマでモデルさんにコスチュームを選んできて頂きました。なかなか雰囲気のあるモデルさんで絵作りしやすい印象でした。

↓Wさん作品。
この講座では素材や絵のスタイルは描く方に自由に決めて頂いています。
普段はデッサンの講座をとっていらっしゃるWさん、
ずいぶん描写力がついてきていますね。



↓Kさん作品。
水彩の柔らかい色調が特徴的なKさんですが、
今回はモデルさんのコスチュームの印象に影響され、
パステルを併用しています。
ブラウスや頭部に使っている水彩の柔らかい色調と、
スカートの濃厚な色が上手く対比しています。



↓今回初めて、え塾の講座を受講されたNさん。
静物に比べ人物は苦手とおっしゃっていましたが、
人物の雰囲気がとても自然に捉えられています。
メリハリのある絵具の表情がとても気持ちの良い作品に仕上がりました。




その他、今期は1日きりのスポット講座として、紙メーカーのミューズ社さんより講師の方をお招きして、水彩紙に関するレクチャーをして頂きました。水彩を描く方にとって、紙選びというのはなかなか難しいものなのですが、今回は講義とワークショップで、水彩紙の性質や特徴などについてわかりやすく解説して頂きました。

アルシュやファブリアーノが描きやすいというのは分かりますが、初心者の方や習作用に皆さんがいつもアルシュやファブリアーノを使える訳ではありません。作風によっては別な紙を選択した方がいい場合もあるでしょう。そのあたり、自分自身ももっと知識を付けたい思ったところでしたので、この講座、とても参考になりました。頂いた情報や資料を元にまた研究し、受講生の皆様にフィードバックし出来ればと思います。


↑ワークショップの様子
2種類の紙に水彩の技法を試し、その結果を観察しました。
皆さん、違い分かりましたか?


さて、来年の短期講座は1月から始まる「絵具で学ぶ写実の基本」、2月の「人物を描く」「デッサン超基本講座」、それぞれ受講生を募集しています。


↑次回の「絵具で学ぶ写実の基本」の課題。

↓ただ今サンプル作成中(第3過程まで終了)


一見難しそうに見えるかもしれませんが、プロセスを明解にし、
分かりやすい授業になるようただ今調整中です!
写実的な表現に興味のある方、油絵で描いてみたい方、お薦めです。


え塾では、通年、絵の楽しみを知って頂けるよう、様々な講座をご用意しております。「自己流で描いてきたけれども、やはりアドバイスが欲しい」「リタイアして時間ができたので絵を描いてみたい」「初歩から学びたい」などなど、様々なニーズの方に対応しております。ご興味のある方、是非ご見学にいらして下さい。

最後になりますが…今年一年、え塾の授業をご利用頂いた皆様、ありがとうございました。引き続き来年もご愛顧のほどよろしくお願い致します。また、よりいっそう楽しい授業が出来るよう工夫して参りたいと思います。

では時節柄、お身体ご自愛下さい。来年また、お会いしましょう(秋)。








2013年11月5日火曜日

横浜風景スケッチ

早くも11月となりました。紅葉も徐々に深まりスケッチを楽しめる季節になりました。
え塾でも春に引き続き横浜風景スケッチに行ってきました〜。
紅葉にはまだ少し早いようでしたが、戸外で過ごすのは大変心地良い陽気でした。



スケッチポイントのひとつ、開港広場前。
欅が少し色づいています。奥に見える教会が工事中なのが残念でした。




こちらも有名なスケッチポイント。レストラン「スカンディア」前。
部分的に紅葉が進んでいて、赤が印象的なスポットでした。




銀杏並木はまだまだ青々としています^^;



紅葉と言えば、現在、東京国立博物館で行われている京都展の解像度4Kで撮影したという龍安寺石庭の映像。四季の移り変わりを10分程度?に収めているのですが、晩夏から一気に紅葉が進むと場内から「おぉ〜」と歓声が上がっていました。同じ風景でも、季節によって全く異なる色彩を帯びるというのがとても印象的でした。そういう風に四季の移ろいを肌で感じながら描けるというのも、スケッチの醍醐味かもしれませんね。


話がそれましたが、今回のスケッチも前回同様「スケッチは初めて!」という方々にも沢山来て頂きました。「旅先でさらさらとスケッチが出来るようになりたい」というご希望をお持ちの方多いのですけど、実際、戸外でスケッチをする習慣はなかなか付けづらいようです。今回のスケッチを機に、今後スケッチを楽しまれる方が増えれば嬉しいですね。


今回のヒット作。



 ↑ Nさん作品。
いつもは抽象画を描いており、スケッチは今回初めてというNさん。
ちょっとコツを掴むとめきめき上達されました!
油彩でもスケッチでも、とにかく描くのが早い!
スピーディーにイメージを捕まえるという力は何を描くにも養いたい力です。




↑Sさん作品
今回のルーキー。Sさんはまだ絵を始めて2ヶ月。
風景スケッチも今回が初めてです。
同じく、スピーディーに印象を捉えられる力を持っています。
ちょっとラウル・デュフィーを思い出しません?
今後の展開がとても楽しみですね。


番外編


横浜風景スケッチのときの作品ではありませんが…。

こつこつとスケッチを続けていらっしゃるHさん。
その場でだったり、写真を使ったりしてスケッチを楽しまれています。
かれこれ2年ぐらい継続されているでしょうか?
もともと味わいのある線と柔らかい色調が魅力でしたが、
さらに腕を上げられた様子。
のれんの白抜き文字が効いています。


今後もスケッチを楽しまれる方が増えるといいですね。
また機会があったら描きに行きましょう〜。(秋)











2013年10月25日金曜日

26日(土曜日)の午前中の授業の休講

台風27号の接近による大雨が予想されています。前回の26号と同様に公共交通機関の大幅な乱れがおこる可能性がありますので、26日(土曜日)の午前中の授業は休講とさせて頂きます。午後は普段通り授業を行いますが、交通機関その他の状況を確認して、無理せず行動して下さい。

2013年10月15日火曜日

台風の接近による休館のお知らせ

非常に大きい台風の接近による、交通網の麻痺などが考えられるため、本日(15日)の5時以降から明日(16日)の午前中いっぱいまで休館とします。午後からの授業は行いますが、各自で情報を得て危険の無いように登校して下さい。

2013年10月3日木曜日

え塾展始まっています。

今年で第6回を迎える、教室展の「え塾展」、横浜の神奈川県民ホールにて10月1日より始まっています。今年は77名の生徒さんが出品しています。画歴数十年の超ベテランから、初めてまだ間もない方まで、いろんなキャリアの方、そして様々な画風の作品が並びました。どなたでもご自由にご観覧いただけます!是非会場へ足をお運び下さい。


具象・抽象様々なスタイル、
油彩・日本画・水彩・デッサンいろんな描画材の作品が並びます。



ベテランの方々の展示室は、大型の作品が並び、
とてもクォリティが高いです!



今年は皆さんにサムホールサイズの自画像も描いて頂きました!
こちらも個性豊かでなかなか楽しめます!


え塾展
10月1日(火)〜6日(日)
午前9:00〜午後6:00(最終日は4:30まで)
於:神奈川県民ホール 第2展示室~第4展示室


是非ごゆっくりご観覧下ませ〜(秋)

2013年9月10日火曜日

作品制作のためのピンナップボード

夏休み期間も終わり、月曜クラスでは、絵の作品制作の為のイメージ作りと、資料収集の授業を始めました。ピンナップボードを作り、みなさんが集めてきたイメージを180×180cmの板に貼り付けています。日常生活の中で撮影された写真や、雑誌等の写真の切り抜き、古今東西の美術作品の切り抜き、スケッチなど、次々に貼り付けられ、板上で分類されたり、思わぬ異質なイメージと出会ったり。キーワードが付け加えられたりしながら毎回の授業で継ぎ足され、ボードが埋まっていくでしょう。絵のアイデアが、ここから生まれてくるのが楽しみです。(北)




2013年7月10日水曜日

前期の短期講座、そして教室展に向けて

梅雨が空けたと同時に猛暑が続いております。始まったばかりの夏ですけれど…この暑さいつまで続くのか…既にうだり気味のえ塾スタッフAです。午後から授業にいらっしゃる方は、暑い最中お出かけにならなくてはなりませんので、暑さ対策などくれぐれも気をつけてお出かけ下さいね。

さて、え塾では常時授業を行っているレギュラーコースの他に、1日や1ヶ月など短期間で学んで頂ける講座をいくつか開催しています。今年前半は、人物・水彩・日本画・デッサン・写実・スケッチなど、さまざまな素材・ジャンルで絵を学んで頂ける講座を開催しました。一部その授業での作品を下記にご紹介させて頂きます。


まずは「古典から学ぶ写実の技法」というタイトルで行った、絵の具を使って写実的な描写の基本を学ぶという講座から。今回は西洋の古典(と言っても様々ですが)から、写実的な描画のプロセスを学びました。具体的には、明暗を使って形や空間の骨子を捉えるという事が最重要ポイントなのですが…、皆さまどのぐらい実感できましたでしょうか?

↓ I さん作品。
形の正確さ、質感描写などなかなかいいレベルまで来ていますね。
もう少し時間があれば…花の描き込みがもう一歩なのが悔やまれます!!




次は「水彩の超基本講座 その2」より。水彩を学びたいという方にはなぜか風景が非常に根強いテーマです。ですので、今回は風景をモチーフに水彩を描いて頂く事にしました。授業内では、風景の基本となる「遠近法」について、そして水彩の基本的な技法である「ウェット・イン・ウェット」と「ウェット・オン・ドライ」の使い分け、空間を「明暗で掴む」といった内容を日ごとにレクチャーし、描いて頂きました。

↓ Kさん作品。
単色で明暗を意識して空間を捉える事に重点を置いて描いて頂きましたので、
現時点で前景・中景・後景の空間が明快に表現できています。
この後、描き込むにあたり、
少しだけ色味の違う絵の具を差していかれると良いでしょう。




次は「日本画で描く四季」より。この講座では日本画固有の描画材である岩絵の具を使った本格的な日本画を皆さんにお試しして頂いております。絵の具はひとつひとつ使う際に練って使う事や、ざらつきのある絵の具を何層にも重ねる行程、そしてその岩絵の具特有の物質感など、これまで水彩絵の具ぐらいしか触った事が無いという方には全てが新鮮に感じられる事でしょう。

↓ S さん作品。
しおれたり、枯れたり、すぐに状態が変化してしまう花を描くには
スケッチ力がものを言います。
実際には2ヶ月かけてじっくり描かれた作品ですが、
最後まで瑞々しさを失わず勢いのある作品に仕上がりました。



以上、2013年に行った短期講座よりピックアップした作品をご紹介させて頂きました。皆さん、実際に始めてみると「絵って想像以上に大変!」と思う方が多いようです(笑)。スケッチ的な絵をイメージされている方だとさらにそのギャップは大きいようですが、なかなかさらさらと描ける様にはならないんですよね…(汗)。ただ、多分に慣れの問題もあり、沢山こなしていく中で徐々に素材に慣れ、絵の考え方にも慣れていくことで解決していく事が多いと思います。焦らずじっくり描いていきましょう〜。



さてさて、レギュラーコースでは毎年恒例の教室展である「え塾展」(10月開催)に向け目下制作中です〜

↓ O さん作品。
アトリエに組まれた静物とご自宅で咲いたバラの写真を構成して描いています。
油彩らしい絵の具のタッチが魅力的な作品に仕上がりました。
え塾展出品予定の作品です!!



受賞のお知らせ
抽象画コースのNさんが第14回日美展油絵部門で優秀賞を受賞されました。おめでとうございます!普段の授業では10号程度の大きさなら2時間もかけずに1枚を仕上げてしまうNさんの油彩は、フレッシュな色彩と油彩ならではの絵肌が美しい作品です。

↓ N さんの授業での作品。
(受賞した作品とは異なります)


なお、え塾の授業は7月21日から8月21までの一ヶ月間お休みとさせて頂きます。見学ご希望の方はその前後にお願い致します。猛暑が続きますので、皆様お体ご自愛下さい〜(秋)。

2013年5月17日金曜日

横浜スケッチ

5月15日、え塾では初となる野外スケッチの授業を行いました!
場所は横浜の港付近。ここは歴史的建造物あり、海あり、船あり、お洒落なカフェありとスケッチポイントが豊富な場所で、実際え塾の方以外にもたくさんの方がスケッチを楽しんでいらっしゃいました。

歴史的建造物の一つ、開港記念館

スケッチ当日は、とても天気がよく、また新緑がとてもきれいでまさにスケッチ日和な一日でした。みなさんにはそれぞれお好きなポイントを選んで描いて頂きました〜。その日に描いたスケッチの中からいくつかタイプ別にご紹介します。

Hさんは、開港資料館を一日にかけてじっくりと描かれました。
新緑の木漏れ日がとてもきれいでしたね。
逆行の光がうまく捉えられています。

Tさんは、開港記念館。Tさんはペンがとてもうまく使えます。
ですので、水彩はさらっと置くだけで決まりますね。

何と、先月絵を始めたばかりのFさん。
とてもしっかりと観察されて描かれています。
鉛筆だけでもここまで描くと説得力がありますね〜。

 最後には皆さんのスケッチを並べて講評会。
いろんなタイプのスケッチがあり、なかなか良かったです。

記念撮影もしました〜。

何人かの方は、このスケッチをもとにこの後の授業で風景画を描く予定でいます。
皆さんのご希望があればまた開催したいと思います!
ぜひまた皆さんでいきましょう〜。(秋)

2013年4月23日火曜日

ふたつの水彩の超基本講座

暖かくなったと思ったら、4月も下旬にさしかかるというのに真冬のような冷え込み。
みなさま体調管理にはくれぐれもお気をつけ下さい。

さて、4月よりデッサンと絵の具、ふたつの「写実」の短期講座が始まっていますが、5月からは水彩の短期講座が新たに始まります。「水彩の超基本講座 その1」と題しているこの講座では1ヶ月間、合計4回の授業の中で1枚の作品を仕上げていただくのですが、その中で、

  •  水彩絵の具/用具の選び方
  •  水彩紙の選び方/扱い方
  •  デッサンの進め方
  •  水彩画の描画プロセス

など、水彩画を描くにあたって必要な基本事項を少しずつご説明させていただいております。とても基本的なことに重点を置いた授業ですので、これから水彩画を始めたいと考えている方、独学で絵を描いてきたが基本を見直したいという方、ぜひこの機会をご利用ください。初心者の方大歓迎です〜。


モチーフは簡単な静物を予定しています!


また、今回は水彩画を始めて1〜2年ぐらいというキャリアの方向けに「水彩の超基本講座 その2」も6月に実施させていただきます。「その2」では

  •  水彩紙の種類と選び方
  •  水彩技法「ウェットオンウェット」「ウェットオンドライの使い分け」
  •  固有色に頼らない独自の色使い、色の重ね方
  •  マスキングの効果的な使い方
などにポイントを置いた授業内容を考えています。ちょっと具体的にご紹介しますと、「固有色に頼らない独自の色使い」といったポイントでは例えば、

下記のようなモチーフにあまり分かりやすい固有色がない場合、ほとんどの方は「何色を塗ったらいいの?」と戸惑われます。


下記、上のモチーフを水彩で描いた描画例です。



「固有色に頼らない独自の色使い」で描いています。


モチーフの色から自由になれると、絵作りがもっと自由に楽しくなります!この辺りの考え方をお話しする予定です!

水彩の表現力をアップしたいという方!ぜひこの機会をご利用ください(秋)。

2013年3月12日火曜日

日本画スポット講座

日本画コースでは、2月26日、3月5日の両日、日本画を手軽に体験して頂くための1日入門講座を行いました〜。
モチーフは、蛤・菜の花・ラディッシュなど春を感じて頂けるようなものを幾つか用意し、ご自身で選んで組み合わせて描いて頂きました。
今回は1日で完成させるので、岩絵具では無くもっと手軽に使える顔彩を使って制作していただきました。初めに鉛筆で簡単にスケッチしたのち、色紙に線描してそれを彩色していきます。


↓ラディッシュと蛤の組み合わせ。TさんとHさんの作品より。
ラアディッシュの茎の線が上手く捉えられていますね。色彩も春らしく柔らかです。


↓3月と言えば雛祭り。桃の花と組み合わせて描いて頂きました。
可愛らしいですね。


日本画コースでは4月より岩絵具を使って描く短期講座を開講。
約2ヶ月<全7回>で1枚の作品をじっくり仕上げます。
画材費込みでお気軽に本格的な日本画を体験して頂けますので、日本画に興味を持っている方はぜひこの機会をご利用下さい(秋)。

2013年2月28日木曜日

レギュラー講座絵画コース・水彩画コース/風景を描く

先日は木曜日の絵画コースの様子をご紹介させて頂きましたが、今回は金曜日の絵画コース・水彩画コースの授業風景をご紹介させて頂きます。

金曜日は、当え塾のクラスの中でも最も水彩画を描かれる方が多いクラスです。2〜3名を除いてほとんどの方が水彩画を描いていらっしゃいます。また、水彩を素材として選ばれる方はテーマに風景を好まれる方が多いですね。という訳で、今回は水彩で風景を描かれている方を中心にご紹介します。


↑水彩画の技法を常に熱心に研究されるSさん。
技法や画材の事などいつもお話参考にさせて頂いております。


↑水彩画を初めて1年半ぐらいになられるでしょうか。
静物から始め、ここ数課題はご自身がヨーロッパ旅行された時のスナップとスケッチをもとに風景画を描かれている、Kさん。


同じく水彩画歴約1年半のIさん。
こちらの方もご自身が撮影された風景をもとに描かれています。
パース(遠近法)の問題や樹木の重なりなど、
難しい部分を模索しつつひとつずつクリアしていきます。

授業で風景を描く場合は、野外で描く事ができないので、どうしても写真を使った制作になってしまいます。写真を使う事自体が悪い訳ではありませんが、ややもすると写真に似る事が絵の完成と考えられがちになってしまうので、単なる写真模写にならないよう工夫したいものです。

そんな中で仕上がったのが、下記のSさんの1枚。


見せたい要素を絞り、水彩の表現にも非常にこだわっていらっしゃいます。
遠景の部分に作っていたデカルコマニーの表現が描き込むにつれて
弱くなってしまったのが残念ですが、全体的に非常にバランスよく仕上げられたと思います。



水彩画ではありませんが…、↓こちらは油彩画の模写。
古典絵画の模写を続けているIさんの、約半年かけた力作も出来上がりました。


受験生が描いた模写をお手本に、
絵具のタッチや重なりなど観察に観察を重ね、
深い奥行きのある空間を見事に描き切る事ができました!


「え塾」の授業では、一人ひとりのレベルに合わせた指導を心掛けております。
これから絵を始めたいと思っている方、見学も随時行っておりますのでお気軽にお越し下さい(秋)。

2013年2月13日水曜日

人物講座初日!

 2013年の短期講座、人物講座が本日から始まっています。
先週は大雪の予報が出ていたため、1日お休みになってしまいとても残念でしたね。
ですが、1回お休みになってしまった分、皆さんとてもこの人物講座を楽しみにしていらしたようで、良い雰囲気で授業が始まりました。


今回のこの講座は定員になりましたので、結構ぎっしりな感じです!



黄ボール紙に油彩で描くという手法にチャレンジしているOさん(画像上)と、色付きの紙にパステルで描いていらっしゃるIさん(画像下)。どちらもここまではいい感じで進めていますので、来週もう1日焦らずに、画面をよく見つめつつ進めていきましょうね!

この「人物を描く」という講座では、いつも素材は限定せず、水彩・油彩・デッサン・パステルなどさまざまな素材を使って描いて頂いています。今回もさまざまな素材を試している方がたくさんいらっしゃってとても良い雰囲気で授業が進行しています。

授業では2日にわたって人物を仕上げます。完成したらまたブログ上で作品をご紹介させて頂きますのでお楽しみに(秋)!

2013年2月7日木曜日

レギュラーコース絵画クラス授業風景

昨日はすっかり予報が外れてしまいましたね。人物講座の場合、モデルさんの到着が遅れてしまうと授業ができなくなってしまいますので、安全策をとらせていただきました。楽しみにして下さった方すみませんでした。次週よりはりきって授業を行いたいと思います!

さて、今週は久しぶりにレギュラーコースの授業の様子をご紹介したいと思います。
レギュラーコースには幾つか講座がありますが、月・木・金に行っている絵画コースでは、水彩・油彩・デッサンと素材をあまり限定せず、ご自分のやってみたい素材で絵を学んで頂いております。もちろん初心者の方には画材の選び方から使い方、描き方など状況に応じて指導させて頂いています。カリキュラムは、基本は静物モチーフを室内で描いて頂きながら、少しずつ絵の描き方や素材に慣れて頂くという事をベースにしています。一方、描きたいテーマ(風景や古典の研究)などが決まってきた方には、ご相談をしながら課題を決めていただくなど、かなり自由な形で絵を学んで頂いております。

では、どんな絵を授業で描いていらっしゃるのか、今日は木曜の授業の例でご紹介させて頂きましょう。


(作品上:静物画・水彩)この作品を描くEさんはまだえ塾にご入会頂いて半年ほどですが、毎回ご自分で問題意識をきちんと持って描かれるので半年の間に随分成長されました。今回のこの絵はこれまで描かれていたサイズよりも大きめの画面に挑戦されています。輪郭にとらわれ過ぎず、にじみを活かしながら絵具が置けているのがいいですね。色調もきれいです。ここまで気持ちよく描けていますが、難しいのはここからです!


(作品上:静物画・油彩)次は油彩画です。カマイユという技法で、ここまでは絵具を使いながらも単色でデッサン的に描いています。この後、少しずつ固有色を入れていきます。Sさんは現在、古典的なアプローチでの油彩画を勉強されていています。時に模写を織りまぜ、また、模写で勉強した事を別なモチーフで、繰り返し復習するといった感じでここ1年ほど描かれています。確実に理解出来る方法ですが、こういったアプローチをご自身でできる方は実はあまり多くありません。自分にはどんなことが出来て、何が課題となるのか、必要な事が見えていて、そしてそれを継続的に勉強していける姿勢を持ってらっしゃるというのは本当に素晴らしい事です。


(作品上:自由なテーマ・油彩)さまざまなテーマで油彩画を描いてきたIさん。今回は花(バラ)の写真をもとにそれを大きくクローズアップして描いています。クローズアップしている分、花弁の一枚一枚の表情が単調にならないよう注意が必要ですが、微妙に移り変わる色調や絵具の厚みの違いなど、上手く表情が作れていると思います。間もなくフィニッシュでしょうか。

まだまだよい作品が沢山ありますので、少しずつご紹介させて頂きます(秋)。