2020年9月29日火曜日

11月開催  ふたつの短期講座

きっぱりと秋が来た、とでも言いますか、猛暑から一気に過ごしやすい気候となりましたね。まだまだ日中の気温に夏らしさが残る日もあるようですが、1年で最も過ごしやすいのではないかというこの時期、大切に楽しみたいと思います。

さて、今回は新型コロナの影響もありまして、なかなか行うことのできなかったふたつの短期講座のご紹介をさせていただきたいと思います。


ひとつめは毎年恒例の

「日本画超初級講座」→定員につき締め切りとなりました。


制作例:講師作品

「超」というところが味噌です^^

日本画というものは「岩絵具」という特殊な絵具を使います。日本画の絵具は油絵具や水彩絵の具と異なりまして、絵具を作るところから行います。顔料と呼ばれる色の粉を膠(にかわ)という糊で溶き、それを画面に載せていきます。そう書くと本格的で難しく感じるかもしれませんが、今回のこの講座では日本画はおろかデッサンも初めてという方でも楽しんで描いていただけるような講座となっております。画面は小さめで、モチーフもご本人の好きなものを選んでいただけます^^

例えば教室生の方の作品では…


日本画在籍 Sさん作品


たいやき!


素敵です^^


カリッと焼けた尾っぽやふっくらとした唇が可愛らしいです。餡がうっすら透けているところも上手に捉えられています。背景は何か織物のようなものでしょうか。深い緑とえんじ色がたいやきの明るい色をを引き立てています。

好きなものを描く、と言われてたいやきが出てくる感性がまた素敵ですね。

この様にご自身の感性で楽しんでいただけたらと思います。描きたいものがある方は、お写真などお持ちください。

また、何を描いたら良いか分からない、という方は、お気軽にご相談ください。こちらでモチーフを用意させていただきます。もちろん、技術的なことは初歩からしっかりとサポートいたしますし、画材は全てこちらでご用意致します。手ぶらでご参加いただけますので、日本画に興味のある方は是非この機会をご利用ください!


講座概要 「日本画超初級講座」

■ 日程:10/6・13・20日(全て火曜)<全3回> 9:45a.m.~12:45p.m.

  or  11/10・17・24日(全て火曜)<全3回>   9:45a.m.~12:45p.m.

■ 定員10名

■ 受講料(会員・非会員)11,000円(税込み) ※入会金無し

■ 教材費:1,000円(税込み)


ふたつ目の講座は

「水彩でゆりを描く」


制作例:講師作品

花を描きたいという方は案外多いのですが、実際に描いてみると、思っていたより花の構造が複雑だったり、葉っぱが多すぎて面倒だったりと、なかなか思ったように描けないという経験はありませんか?

今回のこの講座では、スケッチ(デッサン)と彩色とふたつのプロセスで、お花描くポイントを指導いたします!初歩からご説明させていただきますので、初心者の方や、花を描いたことはあるけれど上手くいかなかった!という方もぜひお試しください^^

こちらの講座も画材や花材は全てこちらでご用意致しますので、準備していただくものはありません。ただし、参考資料として、授業内でお花を撮影していただくための、カメラやスマートフォンなどご用意できる方はご持参ください。


講座概要「水彩でゆりを描く」

■ 日程:11/5・12・19日(全て木曜)<全3回> 1:00p.m.~4:00p.m.(3時間) 
■ 定員10名
■ 受講料:11,000円(税込み)
■ 教材費:2,000円(税込み)


詳細はこちら(え塾ウェブサイト)
講座へのお問い合わせはお気軽にお電話ください。






2020年9月8日火曜日

9月え塾の授業始まりました。


自粛期間を経て、7月授業が再開したのち、恒例の夏休みに入ってしまい授業をお休みしてきましたが、9月1日よりえ塾の授業を再開しております。

久々の授業となりましたが、先週の金曜日、夏のお休みの間にも作品をご自宅で描いていたという方がいらっしゃいましたので(すばらい!^^)、写真を取らせていただきましたの。この場でちょっとご紹介させていただきます。

まず、最近ペン画を継続していらっしゃる金曜コース在籍のI.K.さん(男性)の作品から。


I.K.さん作品 ペン・画用紙


同じくI .K.さん作品 ペン・画用紙

これまで鉛筆やペンを使って、様々なテーマで細密表現をされてきたI.K.さん。今回のこの2作品では主にペンによる点描で描かれています。点描といえば、例えば油彩などではスーラの絵などが思い起こされますが、ペンの点は本当に小さなタッチで、その小さなタッチでここまで密度を上げるのはなかなか大変なことです。


拡大した様子

一方で、じっくり調子を積み上げることができるので、非常にデリケートに調子の差を作れます。いずれも、丹念に積み上げられたモノクロームの絵肌がとても魅力的となりました。


次は同じく金曜コースのやはりI.A.(女性)さん。
これも写真が小さいとペン画に見えてしまうかもしれませんが…


ちょっと作品を拡大しますと…


このように、線の表情がとても豊かなのがわかります。
実はこの線は、ポップアートのスーパースター、アンディ・ウォーホルがイラストレーションで使っていた「ブロテッドライン」という転写の技法を応用して描いています。銅版画でいう「まくれ(所々線がにじみギザギザした様子に見える)」みたいな表情が作れるところがこの「ブロテッドライン」の面白いところ。

この「ブロテッドライン」、昨年の夏にえ塾の短期講座でもご紹介したのですが、I.A.さんはしばらくこの技法を継続されていて、ご自身でもあれやこれやと試行錯誤され、かなり技法がこなれてきています。まだ試作の段階のようですが、今後どんな作品に仕上がっていくのか楽しみです!


最後の作品は…冒頭でもご紹介しています、同じく金曜クラスのHさん(男性)の作品より。


Hさん作品 
水彩・蝋・水彩紙

水平と垂直線で構成された格子状の形態が、ブルーを基調とした様々な色に塗られています。一見抽象画のような、あるいはタイルを思い浮かべる人もいるかもしれません。よく見ると、その中に雲が浮かんでいます。

この作品、何を描いているかといいますと…実は高層ビルのガラスファサードに映り込んだ風景なのです。Hさんがご自身で撮影された写真も見せていただきました。水平と垂直の線は窓の棧で、窓ガラスには歪みがあったり、室内のカーテンのある無し(このビルはホテルだそうです)で反射が異なり、それによりファサードに色とりどりの色調が映り込んでいました。この風景を見た時、パッと絵のイメージが浮かんだのでしょうか。実際の写真よりもさらに色調の変化が楽しめる作品となりました。

Hさん、窓の桟の表現が気になるようで、もう1枚制作中。どんな仕上がりになるのか、こちらも今後が楽しみです。



まだまだ新型コロナも心配ですが、そろそろ何か生活にもちょっとした潤いが欲しくなってきている頃では無いでしょうか。え塾では換気や消毒など、感染予防対策に気を配りつつ授業を行なっております。いつかは始めててみたいと考えていた絵を、この機に始めてみませんか?初心者の方にはデッサンの手ほどきから絵具の使い方など基本から指導しております。

授業を実施している時であればいつでも見学できます。
ご希望の方はお電話にてお気軽にお問い合わせください。

え塾公式HPはこちらより。
☎︎ 045-316-0677