2020年9月8日火曜日

9月え塾の授業始まりました。


自粛期間を経て、7月授業が再開したのち、恒例の夏休みに入ってしまい授業をお休みしてきましたが、9月1日よりえ塾の授業を再開しております。

久々の授業となりましたが、先週の金曜日、夏のお休みの間にも作品をご自宅で描いていたという方がいらっしゃいましたので(すばらい!^^)、写真を取らせていただきましたの。この場でちょっとご紹介させていただきます。

まず、最近ペン画を継続していらっしゃる金曜コース在籍のI.K.さん(男性)の作品から。


I.K.さん作品 ペン・画用紙


同じくI .K.さん作品 ペン・画用紙

これまで鉛筆やペンを使って、様々なテーマで細密表現をされてきたI.K.さん。今回のこの2作品では主にペンによる点描で描かれています。点描といえば、例えば油彩などではスーラの絵などが思い起こされますが、ペンの点は本当に小さなタッチで、その小さなタッチでここまで密度を上げるのはなかなか大変なことです。


拡大した様子

一方で、じっくり調子を積み上げることができるので、非常にデリケートに調子の差を作れます。いずれも、丹念に積み上げられたモノクロームの絵肌がとても魅力的となりました。


次は同じく金曜コースのやはりI.A.(女性)さん。
これも写真が小さいとペン画に見えてしまうかもしれませんが…


ちょっと作品を拡大しますと…


このように、線の表情がとても豊かなのがわかります。
実はこの線は、ポップアートのスーパースター、アンディ・ウォーホルがイラストレーションで使っていた「ブロテッドライン」という転写の技法を応用して描いています。銅版画でいう「まくれ(所々線がにじみギザギザした様子に見える)」みたいな表情が作れるところがこの「ブロテッドライン」の面白いところ。

この「ブロテッドライン」、昨年の夏にえ塾の短期講座でもご紹介したのですが、I.A.さんはしばらくこの技法を継続されていて、ご自身でもあれやこれやと試行錯誤され、かなり技法がこなれてきています。まだ試作の段階のようですが、今後どんな作品に仕上がっていくのか楽しみです!


最後の作品は…冒頭でもご紹介しています、同じく金曜クラスのHさん(男性)の作品より。


Hさん作品 
水彩・蝋・水彩紙

水平と垂直線で構成された格子状の形態が、ブルーを基調とした様々な色に塗られています。一見抽象画のような、あるいはタイルを思い浮かべる人もいるかもしれません。よく見ると、その中に雲が浮かんでいます。

この作品、何を描いているかといいますと…実は高層ビルのガラスファサードに映り込んだ風景なのです。Hさんがご自身で撮影された写真も見せていただきました。水平と垂直の線は窓の棧で、窓ガラスには歪みがあったり、室内のカーテンのある無し(このビルはホテルだそうです)で反射が異なり、それによりファサードに色とりどりの色調が映り込んでいました。この風景を見た時、パッと絵のイメージが浮かんだのでしょうか。実際の写真よりもさらに色調の変化が楽しめる作品となりました。

Hさん、窓の桟の表現が気になるようで、もう1枚制作中。どんな仕上がりになるのか、こちらも今後が楽しみです。



まだまだ新型コロナも心配ですが、そろそろ何か生活にもちょっとした潤いが欲しくなってきている頃では無いでしょうか。え塾では換気や消毒など、感染予防対策に気を配りつつ授業を行なっております。いつかは始めててみたいと考えていた絵を、この機に始めてみませんか?初心者の方にはデッサンの手ほどきから絵具の使い方など基本から指導しております。

授業を実施している時であればいつでも見学できます。
ご希望の方はお電話にてお気軽にお問い合わせください。

え塾公式HPはこちらより。
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