2011年1月12日水曜日
櫃田伸也展─自由参加の特別授業
毎日寒い日が続きますね。
今日は1月10日の祝日に行った、自由参加の特別授業についてご報告します。
この授業は現在、損保ジャパン美術館で行われている櫃田伸也展の会場で、作家本人からお話を聞くという授業でした。
この展覧会は、櫃田伸也先生が東京藝術大学の学生であった1960年代の初めから、現在までの仕事を見渡せる見応えある展覧会になっています。会場は、それぞれの時期の代表作が、テーマ別に展示されていました。
先生は、壁、地面、傾斜地、山、広場・原っぱ、洪水など、日常の風景の中から見つけた様々なかたちがどの様に作品となっていくのかを丁寧に説明されました。興味を持たれていることや、モチーフとしている風景自体が、決して美しい天然自然の風景ではなく、むしろ人工物と自然との関係の中にあること。また、境界周辺にある様々な表情、サッカーの試合でのゴール周辺で起こる出来事までを絵の要素として捉える視点は独特で、まさに画家の眼を感じました。工事現場に積まれた土や砂利の山、青いビニールシートで覆われたかたちまで絵のかたちとして面白いと感じる感受性には皆さん驚かれていたようです。先生ありがとうございました。(北)
今回は、特別に「え塾」の生徒さんのためにお話しいただきましたが、当日都合がつかなかったり、特別授業の情報が届かなかったり(申し訳ありません)で、参加できなかった方は、1月22日に美術館主宰の先生のギャラリートークがありますので、これに参加されると良いのではないでしょうか。
損保ジャパン東郷青児美術館大賞受賞記念「櫃田伸也展」
1月8日(土)〜2月13日(日)
ギャラリートーク1月22日(土)午後1時30分から
美術館情報 → http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/index.html