2011年3月23日水曜日

大震災の日の授業

倒れてひび割れた石膏像の肩

このたびの地震で被災された方々に心からお見舞いを申し上げますとともに、亡くなられた方々とご遺族の皆様に深くお悔やみを申し上げます。

あの大震災の日は金曜日の午後の絵画クラスの授業中でした。石膏像が2体倒れて一部破損しただけで、それ以外の被害は、え塾、横浜美術学院共にありませんでした。もちろん、建物や設備よりも生徒の皆さんに怪我ひとつなかったことには本当に安心しました。え塾では電気、水道も止まることはありませんでしたが、電話も携帯も繋がらず、電車はストップしました。しばらくして落ち着いてから、男性の生徒さんは何時間かかけて歩いてご自宅へ帰られました。余震が何度もあり、時間が経ち、少しずつこの災害の規模が解ってくるにつれて、みなさんご家族の方やお知り合いの方の心配をされていました。とりあえずご自宅に帰ることが出来ないので、描いている方、なかなか落ち着かず、描くどころではない方など様々でしたが、深夜になり、もう学校に泊まることを決めた方々に対して「日本の絵画の系譜」と題して一時間程の美術講義を行ないました。そこから、お酒とつまみでもう少しリラックスした雰囲気で美術のお話などをさせていただいて、後は近くの防災センターから借りてきた毛布が配られ寝ることになったのですが、さすがに皆さん一睡も出来なかったようですね。

交通機関のこともあり、え塾はその後約一週間お休みとさせていただきましたが、停電の指定地域から外れていることもあり、3月21日から授業を再開することが出来ました。東北で被災された方々の一日も早い復興をお祈りしています。(北)