4月に入り画集による講義の授業は、シュールレアリズム、表現主義、デ・ステイルからバウハウスへと進み、今週は19世紀末の前衛運動であるナビ派をお話ししました。
制作の方も、ご自分の表現を模索するために今まで使ったことの無い素材を試したり、画集などから触発された作品の制作プロセスを推理して、実際に真似てみたりと個々に考えられています。
制作の中で皆さんが興味を持たれていることや試されていることを見ていますと、絵の見方が表面的なことに留まらず、確実に広がりを持ってきているのではないかと感じます。ひとつの表現を成り立たせている背景にある、経済的、政治的な要因や、その時代の美術状況への興味。一枚の絵を見る時も、表面から下層の絵具を探っていくような、絵を「層」として捉えていく視点がでてきていることが特徴的です。