火曜と水曜のデッサンコースでは「人物」をテーマとした構成課題を行いました。
今回の課題では「人物」を上手く描けるようになりましょうということが狙いではありません!(ですので、人物をテーマにしていますが、教室にモデルさんはいません)
「人物」という要素の何に興味を持ち絵にしたいと考えるか、あるいはその要素をどうやったら魅力的に表現出来るのか。
そういったことを考えて頂きながら、デッサンして頂きました。
慣れている方には個々に、描きたいものを用意して頂きましたので、鏡を利用して自画像を描かれる方、写真を利用してお孫さんの顔を描かれる方、自分の手を見ながらデッサンする方、といくつかのアプローチが見られました。
繰り返しますが、今回の目的は人物を描くトレーニングではなく、『「人物」という要素の何に興味を持ち、絵にしたいと考えるか、あるいはその要素をどうやったら魅力的に表現出来るのか』ということに主眼が置かれています。例えば、自画像を描こうと鏡を見たとします。その鏡に映ったそのままを描いたら、果たして魅力的な絵になるでしょうか。あるいは、運転免許の証明写真は絵になるでしょうか。今回考えて頂きたいポイントはこの部分です。
画面中央にポンと顔を描く。日の丸弁当的な構図なんて言ったりもしますが、安定感はありますね。でもそうした構図の絵が10枚並んだら面白くないですね。日の丸的な構図が10枚並ぶ中に、顔の輪郭がわからないくらいにクローズアップされているような作品が1枚あったらどうでしょうか。もし、その作品が毛穴まで見えるぐらい描き込まれていたら?(好きか嫌いかは置いておきましょう!)
誰もやらない、変わったことをしましょう、ということではありません。あなたが選んだモチーフを、魅力的に見せるための工夫をしてみましょうとということです。大きさは等身大が良いのか、拡大した方が良いのか、光の設定はどうしたら良いのか、二つのものを配置する時のきれいなバランスは?たまたま目に入ったものを、引き写すだけでは表現にはなりません。見えているものに、意識的に配慮するだけで、絵は魅力的になるものです。
さて、数人の方には「ダ・ヴィンチ」の手のデッサンを模写して頂きました。二つの手が描かれているだけの構図ですが、とても惹き付けられる魅力的な作品です。美人を描いたのでもなく、美しい風景を描いた訳でもない、この作品の美しさはどこにあるのか、そんな事も考えながら描いてみてはいががでしょうか。
2010年4月28日水曜日
2010年4月27日火曜日
月曜日授業
4月に入り画集による講義の授業は、シュールレアリズム、表現主義、デ・ステイルからバウハウスへと進み、今週は19世紀末の前衛運動であるナビ派をお話ししました。
制作の方も、ご自分の表現を模索するために今まで使ったことの無い素材を試したり、画集などから触発された作品の制作プロセスを推理して、実際に真似てみたりと個々に考えられています。
制作の中で皆さんが興味を持たれていることや試されていることを見ていますと、絵の見方が表面的なことに留まらず、確実に広がりを持ってきているのではないかと感じます。ひとつの表現を成り立たせている背景にある、経済的、政治的な要因や、その時代の美術状況への興味。一枚の絵を見る時も、表面から下層の絵具を探っていくような、絵を「層」として捉えていく視点がでてきていることが特徴的です。
2010年4月12日月曜日
え塾「懇親会」
昨日11日、展覧会の打ち上げもかねての懇親会が行われました。昨年同様、学院長初めスタッフの手作りのおもてなしです。今回初めて参加される生徒さんからは「会費から想像して、乾きものとお茶だと思いました」(笑)という声が聞かれましたが、学院長のポリシーとして「乾きものとお茶ならやらない方がいい」というのがありまして(笑)、今回もいろいろ工夫しましてご用意させて頂きました。ちなみに今回のメニューは
・魚介のマリネ(学院長手作り!!)
・サラダ(学院長盛りつけ!!)
・グリッシーニ(学院長自家製!!)
・スモークポーク&スモークレバー(学院長自家製!!)
・手まり寿司(スタッフ手作り!)
・いなり寿司(スタッフ手作り!)
・乾きもの(既製品!)
でした。これらをビールやワイン(安物ですが!)、お茶とともにご提供させて頂きました。学院長のスモークは本当においしいのですが(レバーは絶品です!)、今回はグリッシーニ(堅焼きパンとでも言いますか?)を三種作っていだだまして、酒粕を使った変わり種、レーズン入り等それぞれの説明を聞かされると、皆さん早速それをポリポリしていた姿が印象的でした。
食事を一通り楽しんで頂いた後、今回の本来の目的、会員のみなさまの懇親を深めるために、自己紹介と展覧会の出品作についてお話を、個々にして頂きました。アトリエ内には塾長北川により、展覧会の作品写真が会場を再現するかの様に全て貼られていましたので、この場で「あぁ、あの作品の作者はこの方だったのか!」ということになりました。作品と作者が一致して、意外な驚きもあったかもしれませんね。その後も、いつもの受講コースの方々と楽しくおしゃべりをされている方、他のクラスの方に作品の質問をしている方、別なコースの講師に授業のお話を聞いている方、作品について講師に突っ込んだ質問をされている方、いろんなお話に花が咲いていました。
そして、おしまいにコーヒーとケーキをお楽しみ頂き、会をお開きとさせて頂きました。ちなみに、ケーキもお手製でした(筆者自家製)!あっという間に完売してしまいましたので、ごめんなさい、食べられなかった方もいたようです。来年はもう少し沢山作ります!お料理も全て無くなり皆さんから「とてもおいしかった!」と言うお褒めのお言葉を頂きまして、主催者としては嬉しい限りです。
皆さん、楽しんで頂けましたでしょうか?来年は、展覧会・懇親会共にスケールアップを目指します!
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