2009年10月5日月曜日

「画材の基礎知識 vol.1」補足編

昨日、ハマ美の絵画教室“初”のスポット授業「画材の基礎知識」を行いました。
多数のご参加、ありがとうございます。
普段の授業とは打って変わっての講義形式、いかがでしたでしょうか。
第1回目という事で、今回は絵具の話を中心に講義させて頂きました。
絵具の基本色、絵の具それぞれの性格を決定づける展色材(アクリル・油)等、その絵の具が生まれた頃の表現(作品)のスライドを交え、お話をさせて頂きました。絵の具の基本色に関しては、ちょっと長々と絵の具の由来などお織り交ぜながらご紹介させて頂きました。いかがでしょうか、ご自分の絵の具箱にこの「基本色」何色ありましたか?今回実際にご紹介したのは30色ほど。お話しさせて頂いた中で、今お手持ちのセット絵具が無くなってきたら、少しずつ基本色を買っていきましょうとお伝えしました。でも、リストが30数色もあると、例えば黄色ひとつとってもどれを買うべきか迷いますね。実際に、授業中にも「何を買えば良いのか」というご質問を頂きました。ので・・・さらに絞り込んでみました!

 ○黄色→イエローオーカー、カドミウムイエロー
 
 ○青色→コバルトブルー、セルリアンブルー、ウルトラマリン(透)

 ○赤色→カドミウムレッド、クリムソンレーキ(透)

 ○褐色→ローシェンナ、バーントアンバー(透)

 ○緑色→ビリジャン(透)

 ○黒色→ピーチブラック
 
 ○白色→チタニウムホワイト

透明不透明織り交ぜ12色になりました。((透)は透明色という意味です)
これらは、単色使いはもちろんの事、混色やグレーズ(おつゆがけ)に必要な基本色ですので、この辺りをまず試されると良いですね。
そして、差し色としてここぞ!という時にきれいな色が使いたい!という場合に

 バーミリオン(朱赤)、コバルトバイオレットディープ(紫)

こちらは非常に高価な絵の具になります。元々彩度の高いきれいな色ですので、混色は避けた方が良い、というかしたくない色ですね。こちらは作品によってプラスαで良いと思います。その他の色も、いろいろ使い勝手や固有の色身など、それぞれ魅力があり、どれも捨てがたいのですが(中でも黄色のオーレオリンは慣れてきた人には一度は使って頂きたい色です)、実は色数が多ければ多いほど絵は難しくなります。
初心者の方は、色数を押さえて制作した方がバランスがとりやすいでしょう。また、良質な基本色が揃っていれば混色の可能性も広がります。油彩であればきちんと絵の具を練って色を作る、透明水彩であれば画面上で色を重ねるなど、基本色の組み合わせで充分複雑な色味が作れます。失敗する事を恐れずに、ぜひいろいろな使い方をしてみて下さい!なお、顔料の性質上、アクリル絵の具では上記の名前の絵の具がない場合もあります。購入される際にはご相談下さい。

なお、次回のスポット講座「クロッキー教室」に参加される方、「画材の基礎知識」の最後にご紹介したような描画材や紙の下地作りなど、是非試してみて下さいね!