梅雨が空けたと同時に猛暑が続いております。始まったばかりの夏ですけれど…この暑さいつまで続くのか…既にうだり気味のえ塾スタッフAです。午後から授業にいらっしゃる方は、暑い最中お出かけにならなくてはなりませんので、暑さ対策などくれぐれも気をつけてお出かけ下さいね。
さて、え塾では常時授業を行っているレギュラーコースの他に、1日や1ヶ月など短期間で学んで頂ける講座をいくつか開催しています。今年前半は、人物・水彩・日本画・デッサン・写実・スケッチなど、さまざまな素材・ジャンルで絵を学んで頂ける講座を開催しました。一部その授業での作品を下記にご紹介させて頂きます。
まずは「古典から学ぶ写実の技法」というタイトルで行った、絵の具を使って写実的な描写の基本を学ぶという講座から。今回は西洋の古典(と言っても様々ですが)から、写実的な描画のプロセスを学びました。具体的には、明暗を使って形や空間の骨子を捉えるという事が最重要ポイントなのですが…、皆さまどのぐらい実感できましたでしょうか?
↓ I さん作品。
形の正確さ、質感描写などなかなかいいレベルまで来ていますね。
もう少し時間があれば…花の描き込みがもう一歩なのが悔やまれます!!
次は「水彩の超基本講座 その2」より。水彩を学びたいという方にはなぜか風景が非常に根強いテーマです。ですので、今回は風景をモチーフに水彩を描いて頂く事にしました。授業内では、風景の基本となる「遠近法」について、そして水彩の基本的な技法である「ウェット・イン・ウェット」と「ウェット・オン・ドライ」の使い分け、空間を「明暗で掴む」といった内容を日ごとにレクチャーし、描いて頂きました。
↓ Kさん作品。
単色で明暗を意識して空間を捉える事に重点を置いて描いて頂きましたので、
現時点で前景・中景・後景の空間が明快に表現できています。
この後、描き込むにあたり、
少しだけ色味の違う絵の具を差していかれると良いでしょう。
次は「日本画で描く四季」より。この講座では日本画固有の描画材である岩絵の具を使った本格的な日本画を皆さんにお試しして頂いております。絵の具はひとつひとつ使う際に練って使う事や、ざらつきのある絵の具を何層にも重ねる行程、そしてその岩絵の具特有の物質感など、これまで水彩絵の具ぐらいしか触った事が無いという方には全てが新鮮に感じられる事でしょう。
↓ S さん作品。
しおれたり、枯れたり、すぐに状態が変化してしまう花を描くには
スケッチ力がものを言います。
実際には2ヶ月かけてじっくり描かれた作品ですが、
最後まで瑞々しさを失わず勢いのある作品に仕上がりました。
以上、2013年に行った短期講座よりピックアップした作品をご紹介させて頂きました。皆さん、実際に始めてみると「絵って想像以上に大変!」と思う方が多いようです(笑)。スケッチ的な絵をイメージされている方だとさらにそのギャップは大きいようですが、なかなかさらさらと描ける様にはならないんですよね…(汗)。ただ、多分に慣れの問題もあり、沢山こなしていく中で徐々に素材に慣れ、絵の考え方にも慣れていくことで解決していく事が多いと思います。焦らずじっくり描いていきましょう〜。
さてさて、レギュラーコースでは毎年恒例の教室展である「え塾展」(10月開催)に向け目下制作中です〜
↓ O さん作品。
アトリエに組まれた静物とご自宅で咲いたバラの写真を構成して描いています。
油彩らしい絵の具のタッチが魅力的な作品に仕上がりました。
え塾展出品予定の作品です!!
受賞のお知らせ
抽象画コースのNさんが第14回日美展油絵部門で優秀賞を受賞されました。おめでとうございます!普段の授業では10号程度の大きさなら2時間もかけずに1枚を仕上げてしまうNさんの油彩は、フレッシュな色彩と油彩ならではの絵肌が美しい作品です。
↓ N さんの授業での作品。
(受賞した作品とは異なります)
なお、え塾の授業は7月21日から8月21までの一ヶ月間お休みとさせて頂きます。見学ご希望の方はその前後にお願い致します。猛暑が続きますので、皆様お体ご自愛下さい〜(秋)。