抽象画コースの授業紹介です。
このところ毎週のように新たに入学される方がいらっしゃって抽象クラスも賑わってきました。
毎回、授業のはじめに行なっている画集を使っての講義、今日のテーマは「フランシス・ベーコンに見る映像メディアからの引用」です。
なんだか難しい題名を付けてしまいましたが、要するに、絵描きはいったいどんなところから取材をしてきて、興味を持ったことをどのように抽出し、消化して自分の絵の中に持ち込むのでしょうか?それをフランシス・ベーコンを一例として画集から見てみましょうということです。フランシス・ベーコンは現代のイギリスの肖像画家です。巨匠エイゼンシュテインの映画「戦艦ポチョムキン」のワンシーンからの引用などが有名ですが、映画、写真、他の絵画等からの具体的な引用例を説明しました。また、今日は6月半ばから行なう予定の「箱」のスタイルで作品作りをする授業の参考として、ジョゼフ・コーネルの日本での展覧会カタログと、オリビア・パーカーという写真家の作品集をご紹介しました。箱作りの構想、皆さん進められているかちょっと不安です。
さて、制作の授業のほうです。
Tさんの色彩の実験です。グレーを作るのに色相の遠い反対色を混ぜて作ることをアドバイスするとそれをいろいろなやり方で実験をされています。今までよりもずっと色彩が複雑になり、深みを持ってきました。
他の皆さんもそれぞれご自分の興味のある素材や表現を追求していますので、また、少しずつご紹介します。