2011年6月29日水曜日

ふたつの超基本講座

展覧会会期を挟んで行われた、ふたつの「超基本講座」油彩・水彩ともに無事終了しました。


今回は「超基本」というネーミングでしたので(笑)、単なる初心者対象のやさしい内容の授業、ということではなく油彩画や水彩画を描くなら知っておいていただきたい、画材や技法についての知識について具体的に触れながら、ある程度「再現性の高い表現」を目標に、描き方を手順を追ってご説明させていただきました。初心者の方を対象とした授業でもありますが、実は1〜2年のキャリアをお持ちの方が受講されるととても納得出来る内容になっています。


普段のレギュラー講座の授業では、それぞれに描きたいイメージをお持ちだったり、経験量がまちまちだったりするので、一つの授業内で、描き方を一から十まで具体的に指示することはないのですが、今回の講座はそういう形式の授業スタイルで行いました。



 

実際の授業では、まず冒頭に今日やるべきことの講義があり


 
油彩の下絵 カマイユの技法



油彩画の下絵 インパストの技法(盛り上げ) 

  

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 場合によってはデモンストレーションがあり


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 そして描いていただいて


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 上手くいかない部分は加筆指導をさせていただき


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 その後授業の終了時には、毎回作品を並べて今回出来たところまでを批評会の形で復習



という事をさせていただきましたので、皆さんけっこう具体的に理解していただけたようでした。油彩の方には、ロココの作家シャルダンの空間表現をお手本に、水彩画の方には透明水彩の技法を使った描き方・紙の白地を活かす手法を、それぞれ講座の核として授業を展開させていただきました。普段の授業よりも講義的な内容が多く、内容も盛りだくさんだったため、理解されるのも大変だったと思います。お渡ししたテキストをもとに、ぜひ皆さん普段の制作で復習してみて下さいね!



油彩画のお手本に使用させていただいたシャルダンの静物画



「水彩の超基本講座」テキストより:持っているパレットの色を把握するために色見本を作りましょう!



「水彩の超基本講座」テキストより:透明水彩の混色展開



油彩画の超基本講座より Iさん作品


さて、今回のこの「○○の超基本講座」、受講のチャンスを逃してしまった!という方の為に、水彩画のみ10月に再度行う予定です。これから水彩をはじめてみたいという方も、ぜひお待ちしています。(油彩画の方はただ今調整中です)(秋)