2010年3月24日水曜日

「え塾」教室展開催中! 会員63名参加、講師6名参加で総数143作品。神奈川県民ホール3.22-3.28





[え塾]と名称変更して、すぐに開催となった教室展。朝9:00からの搬入に大勢の方が集まってくださいました。作品をhamabiから一括して搬送してもらった方も、当日ご自分で現地までお持ちになった方も、開場時刻まではギャラリーの入り口前でわくわくしながら歓談です。9:00丁度に入り口ドアが開くと、それぞれご自分の作品を抱えて入場、一旦5室の大スペースの上の回廊部分で、講師から全体の作業についての説明を受けてからいよいよ展示作業開始です。
展示場所が決まってくるのを待ちきれないように、梱包を解く人、作業が軌道に乗るまでにとりあえず気になる他のクラスの人の作品を眺めに、会場をぶらつく人など様々。美術運送業者に搬入を直接依頼していた100号以上の大作が到着すると、作品展らしい雰囲気が一気に高まります。作品展示には、実は目につかない細かい配慮が必要で、互いに引き立てあうような配置を考えるのもさることながら、作品同士の間隔や高さの調整、壁への取り付け角度なども整えなくてはなりません。小振りで密度のある、目と鼻の先まで近づいて思わず見つめたくなる作品もあれば、数メートル離れなくては全体が把握できないような大作もあり、もちろん壁への設置の仕方も全く異なります。途中からは、10メートル近くの5室の天井に届く電動リフトまで登場しました。
5室の大スペースの一部には臨時のパーテーションが設置され、じっくりと近くで見ていただきたい作品の多くはそこに展示されました。ほとんどの大作は隣の4室に展示されましたが、収まりきらない一部は5室にはみ出しています。[え塾]の最大の特長だとスタッフが常々感じている、生徒さんの絵画を学ぶことに対する真摯な姿勢や、制作へのひたむきさが会場全体を満たしているようで、これまでに美術展を多く見てきているスタッフの間からも、いい展覧会になりましたねという、自画自賛(?) の声が思わず漏れていました。

2010年3月8日月曜日

抽象画コース画集解説授業


抽象画コースで毎回30分から1時間かけて行っている画集解説の今年度の授業は(教室展が近く、制作時間をたくさん取る為に)2月で一段落しました。描くだけでなく、作品を見る眼を養うこと、作家について知ること、表現と社会、時代との関係を知ることを通してより美術を楽しもうということを目的にやって参りました。皆さん、メモを取られたり絵をデジカメで撮られたりして、興味を持って聴いていただけました。9月〜12月は、「画面への接触」をテーマに解説しましたが、1月2月はセザンヌ が1890年代に描いた作品からスタートし、20世紀の初頭の美術の動向(フォーヴィズム、キュビズム、未来派、ダダ)をマティス、ピカソ、カルラ、デュシャンの画集から辿りました。第一次大戦直前、世界が戦争へと突き進む時期に美術も急速なスピードで変化します。また、戦争が終わると美術にも揺り戻しのような変化がありました。それぞれの作家の作品に、具体的にどのような変化が起こったのかを画集から読み解いてきました。4月からはその続編としてシュールレアリズムからスタートしたいと思います。抽象画コースの皆さん、お楽しみに。